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3カ月使用レビュー:HP Spectre x360 (13-ac000 2017年モデル)は、高コスパで手堅さが光る2in1

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メインPCが寿命を迎えつつあったので、悩み抜いて購入した HP spectre x360。購入して約3カ月が経過したので、良かった点も悪かった点も、包み隠さずレビューしてみたい。

 

HPのフラッグシップとなるプレミアムPC

HPのspectreシリーズは、様々なカテゴリーがある中で、一応、プレミアムクラス、フラッグシップに位置づけられている。「一応」と書いてしまったのは、価格とスペックだけ見ると、他のシリーズと際立った差が感じられないからだ。むしろデザインや用途での棲み分けの方が大きい気がする。

今回レビューするHP Spectre x360(2017年2月にモデルチェンジ)は、いわゆる2 in 1 タイプ。ディスプレイが360度回転し、ひっくり返してタブレットのような形状にしたり、テントのような形にして動画視聴したりできる。

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カラーバリエーションは、ナチュラルシルバーのほかに、アッシュブラックがある。

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スペックは、下の表をとおりだが、ベーシックモデル(2017年9月1日現在で133,800円(税抜)~)で、インテルのCore i5(第7世代)、13.3インチフルHDタッチディスプレイ、8GBメモリ、256GB SSD、最大15時間駆動。CPUやディスプレイ、メモリ、ストレージのオプションにより全部で5モデル展開となっている。4Kディスプレイ、Core i7、16GBメモリ、1TB SSD搭載のパフォーマンスモデルに至っては、177,800円(税抜)~と、コストパフォーマンスが非常に高くなっている。

 

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レビューにあたっての前提

主な利用シーン

私の場合は、WEB閲覧等はタブレットで済ますことが多いので、1日1~2時間、microsoft office系やgoogle系のアプリを中心に使用。たまにAdobe系で画像編集等もする程度。出張等で外泊する際や、外出先でPCによる長時間の作業が必要な場合は、携帯する。

 

求める条件

  • Microsoft Office系・Adobe系アプリがそれなりに快適に使用できること(CPU Core i5以上、メモリ8GB以上、SSD)
  • 画面を2分割して作業ができるスペースがあること(ディスプレイ12インチ以上、フルHD)
  • 持ち運びに不便がないこと(バッテリー8~10時間程度、重量1,5kg以下、ある程度の堅牢性)
  • 打鍵感が良いこと(十分なキーピッチ、軽めで静かな打鍵感)
  • 比較的フォーマルな場所で使ってもデザイン的に違和感がないこと
  • タッチ機能やタブレット機能は必須としないが、あるにこしたことはない(但し、パフォーマンスを著しく犠牲にするなら不要)

 

最後まで悩んだ機種

以上の条件から、HP Spectre x360、Dell XPS 13(2 in 1)、Microsoft Surface Proが最終候補として残った。

Dell XPS 13は、フレームレス・ディスプレイにより、一回り小さいサイズを実現している点が非常に魅力的。デザイン的にも質実剛健な感じが好印象。タッチ機能無しの純粋なクラムシェルタイプなら、私はXPS 13を選んでいたと思う。

Microsoft Surface Proは、タブレット的な使い方をするのであれば、これ一択かと思っていた。カバーを兼ねたキーボードをつければ、ラップトップ的な使い方もできる。廻りでも使っている人が多く、あこがれのような感覚があった。ただ、コスト・パフォーマンスの観点からはSpectre x360に及ばず。また、実際試し打ちをてみると、打ちやすさはラップトップにはかなわない。かなり後ろ髪をひかれたが、ノートPCとしての使いやすさを重視し、今回は見送りとなった。

 

購入の決め手

結局、コストパフォーマンスを重視し、ラップトップ的な使い方をメインとする2 in 1タイプが自分にとっては合っていると考え、Spectre x360に決定した。ちなみに、私が購入したのは、Core i7、16GBメモリ、512GB SSDのスタンダードモデル。パフォーマンスモデル程のお得感はないが、コストパフォーマンスは他メーカーと比べて高く、スペックも1ランク上。

 

処理速度:PC起動が非常に速く、Microsoft系アプリメインで時々Adobe系の使用も快適

まずは、PCIe接続の高速タイプのSSDの恩恵を受けてか、PCの起動が非常に高速。顔認証のWindows Helloを使うと、電源を入れてから10秒かからないくらいでデスクトップまで表示される。5年ほど前に購入したPCからの買い替えとなった私には、それが何よりも驚いた点。これを日々体感できるだけでも買ったかいがあったというもの。ちなみに、「PC Watch」のレビューによると、SSDのアクセススピードは、他機種と比較して高い成績を示しているらしい。

Office系アプリでストレスを感じることはなく、Excelでマクロを実行していても動作が重たくなることもない。さすがにAdobe系アプリだとそうもいかないが、それでも、不快になる程ではない。おそらくベーシックモデルでも、体感的にはあまり変わらないのではないか。

 

ディスプレイ:視野角も広く良好。Office系メインなら、ノングレアのフィルムを

グラフィック系アプリをメインで使用するなら、より詳細な評価が必要だが、Office系メインなら、視野角も広く良好に感じる。ただし、グレア系のディスプレイなので、ハッキリ・くっきりとした画質だが、映り込みはあるので、気になる人は、ノングレアのフィルムを張ることをお勧めする。HPで購入する場合は、ノングレアのフィルムがオプションで用意されているが、アマゾン等で同じものがより安価で購入できることもあるので、チェックしてから購入することをお勧めする。

Spectreに限った話ではないが、フルHDで等倍表示すると、字が小さく見にくくなるので、お好みで拡大を。私は125%表示にしている。人によっては字がやや小さめに感じるかもしれないが、慣れれば、2つのアプリを左右に分割表示しても作業領域がそれなりに確保できるのでお勧め。

 

持ち運び:許容範囲。バッテリーは実使用で7~8時間程度。1日使う分には十分だが、、、

このクラスのノートPCには、NECや富士通といった国内系を中心に1kgを切るものもあり、同クラスの中ではけして軽い方ではないのは事実。他方、spectre x360よりも重たい機種も多数ある。実際、持ち比べてみると、数値の差以上に感じられ、本機よりも軽い機種を使っていたことがある人は、なおさらだと思う。仮にその差を0.3kgとして、iPad mini4 1台分、、、

私の場合は普段持ち歩くことはほとんどなく、携帯するのは、出張等の宿泊を伴う場合や、外出先でPCでの長時間の作業が想定される時に限られるので、1.3kgという重量はほとんど気にならない。むしろ堅牢性を考えればこの程度の重量はあって然るべきだし、私には、この重さが心地よかったりする。

サイズ的には、左右ベゼルを薄く(5.9mm)しているので、XPS13程のインパクトはないものの、標準的な13.3インチノートと比べて一回り小さい。

また、バッテリーは最大15時間となっているが、私のような使い方だと、平均して半分程度の7~8時間程度の持ちとなる。1日使う分には十分と言えば十分だが、 正直なところ、もう少し持つと期待していた。休止状態だとバッテリーが全く減らないというレビューもあるが、私の場合は、電源を切っていても1日で数パーセントは放電していた。そのため、平均して3日に1回は充電している。30分で7.5時間(50%?)の急速充電ができるのは便利。

余談だが、購入時に付属する収納スリーブが侮れない。シンプルかつ軽量でしっかりPCを保護してくれる。

 

キーボード、タッチパッド:打鍵感は及第点、独特なキー配置には慣れも

キーボードは、キーピッチが約19mmのバックライト付きの日本語配列キーボード。打鍵感は、浅く軽めのペタペタした感じだ。個人的には、長くこのようなタイプのキーボードを使ってきたので、私は快適に打てている。他方、Think Padのようなタイプが好きな人には物足りないかもしれない。

様々なサイトで、キーボード配列、特に「Enter」キー(「Back Space」も)が右端に無いことに対する違和感や打ち間違いへの懸念が指摘されているが、個人的にはほとんど気にならなかった。というのも、私の場合は、「Enter」キーが右端にあるというよりは、右小指をキー3つ分程、右に持っていくといった感覚で打っているので、それほどズレがないからだと思う。個人差はあるだろうが、おそらく慣れの問題と言って良いレベルなのではないか。

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タッチパッドは、12cm x 6 cmと比較的広めなのだが、もう少し広い方が、より広範囲のドラッグや範囲指定ができて便利かもと思うところ。Windows 10の標準ジェスチャーに対応しているので、2本指によるスクロールや、3本指のドラッグ、スライドでのアプリ切替えなども可能。物理ボタンがないので、クリックはややしにくいので、タップで済ますことをお勧めする。

 

デザイン:ナチュラルシルバーは、Macbookライクだが、さり気ない個性が見える上品な仕上がり

ナチュラルシルバーのアルミ削り出しユニボディは、細かいところでは色々と違うのだが、なんとなくApple Macbookを思わせるたたずまい。梨地をベースに、どころどころ光沢を織り交ぜ、主張しすぎない上品なデザインに仕上げている。他方、アッシュブラックは、ブラックを基調に、側面等のアクセントにゴールドを使用し、独特の存在感がある。アッシュブラックはオンリーワンな感じでかなり惹かれたが、結構フォーマルな場でも使うので、主張しすぎないナチュラルシルバーにして正解だった気がする。本機に対する知人の第一印象は、非常によく、所有欲も満たしてくれたりする。

 

2 in 1機能:タッチ操作は、おまけ程度に。360度回転はあれば便利。

特にiPadの操作性に慣れてしまうと、Spectreに限らず、Windows 10のタッチ操作は、ぎくしゃくした感じがあり、フラストレーションを若干感じる。そのため、タッチ操作を補助的に使うのは問題ないが、メインでの使用はあまりお勧めしない。

タッチペンは、パフォーマンスモデルは標準で付属するが、他モデルではキャンペーンにより付属したりしなかったり。Microsoft Penプロトコルが採用されているため、「Surfaceペン」で代替可能。どうしてもApple Pencilと比較してしまうが、ペン先の追従性をはじめ書き心地は一歩及ばず。書き味はやや硬い印象。割り切って使う分には問題ないと思うが、紙とペンの代用と考えると難しいレベル。

360度回転は、ないよりはあった方が便利なのは間違いないが、今までのところ、あって本当に良かったという場面には出くわしていない。タブレットを別途持っていない人なら、多用するのかもしれない。

ディスプレイをひっくり返してのタブレットモードの使用は、一見便利そうだが、1.3kgを持ち続けるのは結構大変で、膝の上においたり、机の上での利用が現実的。ノートブックモードで何とかなってしまうことも多く、テントモードやスタンドモードは、使いそうでなかなか使っていない。ちなみに、ディスプレイをある程度開くと、キーボード操作を無効にできる点は、誤操作を防止する意味で良い機能だ。

 

その他の特徴

拡張性

USB Type C(Thunderbolt 3対応)が2つ、USB Type Aが1つ。最近はType Cのみだったり、一つしかついていなかったりする機種も少なくないので、ありがたいところ。ちなみに、充電はType Cを使うので、電源接続時は1つふさがることになる。また、HDMI等の画像出力系は一切ないので、必要な場合はアダプタが必要となる。SDカードスロットもないが、クラウドが普及してきた中、最近はあまり必要性を感じていない。

発熱・騒音

基本的には、発熱は少なく、騒音もあまり感じることはないが、負荷のかかる作業をすると、底面の奥の方が温かくなり、ファンが動き始める。熱くなる程でもないし、ファンの音量も小さいので、気になることは少ないが、図書館等の静かな場所だと若干気になるかもしれない。

音質

一方、サウンド面は非常に満足度が高い。HP Spectre x360にはBang & Olufsenと共同開発したクアッド・スピーカーとソフトウェアが搭載されており、ノートPCとしては音質は良い。音量もかなり出るので迫力がある。エンタメ用途としても、おススメできる点だ。

  

総評:高コスパで手堅さが光る2in1。ラップトップメインなら有力な選択肢

 

Spectre x360は、発売から半年が経過した今も、Microsoft Office系を中心に、ラップトップ的な使い方をメインとする人にとって有力な選択肢と言える。快適な作業をするに十分な性能を有し、携帯も可能な堅実な2 in 1 PCだ。

コスト・パフォーマンスに優れ、同じ価格帯なら、ライバル機種に比べ1ランク上のスペックを手に入れることも可能だ。デザイン的にも美しく、バッテリーは、さすがに15時間は無理としても、1日使うには十分な時間を確保できている。特に、起動の速さは一度体感すると、遅い機種には戻れないだろう。

他方、タブレットとしての利便性は、タブレットにはかなわず、オマケ的に捉えた方が良いかもしれない。ただ、あったらあったで便利なのも確か。

HPでは頻繁に、本体やOfficeの割引やタッチペン等が無料となるキャンペーンを実施しているので、気になる方はHPのウェブサイトをぜひチェックされたい。