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アメリカ国家情報会議が描く将来の世界(2) | Global Trends: Paradox of Progress - Trends Transforming the Global Landscape

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前回(The Future Summarized)に続き、2017年1月にアメリカの国家情報会議が公表した Global Trends: Paradox of Progress」の強調されている部分を中心に仮訳していく。今回は、2035年までのグローバル環境を変えるトレンドであり、当たり前のように感じられるが、それだけ確からしいということだろう。

  

2035年までのグローバル環境を変えるトレンド(Trends Transforming the Global Landscape)

富裕層は高齢化するが、貧困層はそうならない。 就労年齢人口は、裕福な国、中国、ロシアで減少している。他方、アフリカや南アジアを中心とする開発途上国や貧困国では就労年齢人口は増加し、経済、雇用、都市化、福祉の圧力が高まり、移住に拍車がかかっている。 先進国と発展途上国双方で、訓練と継続教育が極めて重要となる。

 

グローバル経済が変化している。 弱い経済成長は近い将来も継続する。主要国経済は、多額の負債、低い需要、グローバル化への疑念を抱えた2008〜2009年の金融危機から回復する一方、労働力の減少や生産性の低下に直面する。中国は、長年の輸出・投資重視から国内消費主導の経済に移行しようとする。途上国では、 成長率の低下が貧困削減を脅かす。

 

技術は進歩を加速させる一方、不連続を引き起こす。 急速な技術進歩は変化のペースを高め、新たな機会を創出する一方、勝者と敗者の分離を悪化させる。オートメーションと人工知能は、経済が調整できるよりも速く産業を変革するよう脅かし、潜在的に労働者を置き換え、貧しい国の発展の一般的な経路を制限する。 ゲノム編集などのバイオテクノロジーは、医学やその他の分野に革命をもたらす一方、道徳的な違いをはっきりさせる。

 

アイデアとアイデンティティが排除・排斥を推進する。 低成長の中で深まるグローバルな接続性(connectivity)は、社会の内部や社会間の緊張を高める。ポピュリズムが右派と左派ともに増加し、自由主義を脅かす。一部の指導者は、ナショナリズムを利用して支配を強化する。 宗教の影響は、多くの政府のそれと比べ、より重大で権威あるものになる ほとんどの国で、経済力が女性の地位とリーダーシップを高めることになる一方、反動も起こる。

 

統治は一層困難になる。国民は、政府に安全と繁栄を求めるが、横這いの収入、不信感、格差、増え続ける課題が政府のパフォーマンスを阻害する。技術は、政治活動を阻止あるいは回避する人を増やす。 NGO、企業、個人を含むアクターが増えることでより困難になり、成果もよりアドホックになり、包括的なものも少なくなる。

 

紛争の本質が変化する。大国間の利害の分化、テロの脅威の拡大、弱小国の不安定の継続、致死的・破壊的な技術が普及により、紛争のリスクが増大する。社会の混乱・破壊は、遠方よりインフラを狙うことができる長距離精密誘導兵器やサイバーシステム、ロボットシステム、大量破壊兵器の製造技術により、より一般的になる。

 

気候変動、環境、健康問題が注目・対応を要する。グローバルな災害は、協力がより困難にな困難になる中、集団行動を要する差し迫った長期の脅威をもたらす。異常気象や、水や土壌のストレス、食糧不安が社会を混乱させる。 海面上昇、海洋の酸性化、氷河の融解、汚染は生活パターンを変える。気候変動の緊張が高まる。旅行の増加と脆弱な医療インフラは、感染症の管理を一層困難にする。

 

結論

こうしたトレンドは、かつてないペースで収束し、統治と協力をより困難にするとともに、権力の本質を変革することで、グローバル環境を根本的に変えていく。

 

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