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自然科学を教養とするための厳選良書【講談社ブルーバックス編】

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IoTやAI、ビッグデータ、ロボット、ゲノム編集等に牽引される第4次産業革命とも言われる動きから、人類最大の課題と主張する人もいる地球温暖化等々、私たちを取り巻く環境の変化は、自然科学や技術に起因するものが多い。その一方で、科学は難しいものとあきらめてしまっている人が少なくないように思う。

 

かく言う私もいわゆる文系まっしぐらで、ご多分に漏れず、苦手意識があったのだが、必要に迫られると人間なんとかなるもの。コツコツと読書を続けていたら、今では、それなりに科学や技術に関する議論を楽しめるようになってきた。

自然科学に馴染みの薄い人に特にお勧めしたいのが、「講談社ブルーバックス」。科学解説系新書の老舗で、「宇宙とは何か」「地球とは何か」「生命とは何か」といった根源的な問いかけに対して、初学者にも分かりやすく解説してくれる。累計2,000冊を超えていることもあり、いわゆる正統派なものから柔らか系まで極めて多様だが、特定のテーマについて丁寧に掘り下げているものが多い。理工系のラノベなんて表現する人も。

そこで今回は、教養のための科学を身に着けたい方に、ブルーバックスの中からおすすめの本を紹介したい。科学は日々進歩しているので、できるだけ年代の新しいものを読むのが良いと思うが、今回は古典や定番と言えるような本を中心に掲載してみた。

かなりサラッと書いたので、今後充実させていっても良いかと思う。

 

1.高校レベルの理科を学びなおす本

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まずは検定外教科書シリーズから3冊(「新しい高校物理の教科書」(山本明利、左巻健男) 、「新しい高校化学の教科書」(左巻健男)、「新しい高校生物の教科書」(栃内新、左巻健男) )。出来る限り難しい数式等は使わず、高校レベルの理科で重要なものに絞って、読み物風に解説している。教科書的に網羅的に勉強したい人には向かないかもしれないが、エッセンスを暗記するのではなく、理解したい人におススメ。個人的には物理が一押し。

  

2.物理の楽しさを導いてくれる本

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都筑卓司さんの本から3冊。マックスウェルの悪魔」(都筑卓司)は、同名の思考実験に着目して、「エントロピー」について面白く解説。エントロピーという分かりにくい概念をザックリと理解できる。「四次元の世界」は、標題の4次元空間から相対性理論まで近代物理学を概観し、おそらく文系が物理と聞いて、まず理解したいと思うテーマを扱っている。さすがに数式なしでは説明が難しいようで、数学の知識が求められるとこもあるが、おおよそのことであれば問題ない。さらに「不確定性原理」では量子論を取り上げる。「巨人の星」の「消える魔球」などを例に、量子論の世界にグイグイ引き込んでいく。まさに、物理の楽しさを導いてくれる本たち。

 

3.生命・人間の根幹を探る本

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生命科学を考えるうえで、ゲノムは外せない。「DNA」(ジェームス・D.ワトソン、アンドリュー・ベリー、青木薫)は、1953年にDNAの2重らせん構造を発見したジェームス・ワトソン博士の著作。バイオテクノロジーの現在までの研究を概観し、今後のDNA研究の可能性を語っていく。熾烈な研究競争の最前線にいた著者ならではの臨場感が感じられ、読み物としても面白い。

 

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進化しすぎた脳」(池谷裕二)、「単純な脳、複雑な「私」」は、脳科学の最先端の知識を中高生に分かりやすく講義したもの。こんな先生がいたら、人生変わっていたかも。脳の仕組みから「脳と体の関係」や「脳と心の関係」について面白く解説する。知的好奇心を大いに満たしてくれる一方、これまで人間が長きにわたり考え悩んできた哲学的な問いが一刀両断されていくような気分になる。

 

4.私たちの住んでいる地球を知る本

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当たり前のように存在する山・海・川の成り立ちについて、46億年の地球史的観点からマクロかつダイナミックに解説する。「山はどうしてできるのか」(藤岡換太郎)ではプレートテクトニクスやプルームテクトニクスを軸に地球のダイナミズムを、「海はどうしてできたのか」では、海からみた奇跡的な地球史を、「川はどうしてできるのか」では、より身近なところから地域性により生まれる不思議を。楽しみながら、いつの間にか地球科学の基礎が学べる良書。

 

 5.番外編:それでも一歩を踏み出せない人へ

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コーヒーの基礎知識や歴史はもとより、コーヒーのおいしさの秘密、おいしい焙煎や抽出の方法、健康への影響などを生物学や物理学、化学、医学といった観点から徹底的に分析する本書(「コーヒーの科学」(旦部 幸博))は、まぎれもなく科学本だ。それも、かなり筋金入りの。

読み応え満点だが、こうした身近なものから科学の世界を覗き見るのも面白いのでは。

 

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特に子どもがいる人向けには、「子どもにウケる科学手品77」(後藤道夫)を紹介したい。練習が必要なものも少なく、家庭にある身近なものだけで、不思議な現象を起こす手品師に変身。いずれも科学がベースになっているので、子どもの好奇心を維持したまま、科学教育もできてしまう。

実は、ブルーバックス歴代発行部数1位!